ミラノは時代とともにイタリアのファッションを代表する街へと成長し、世界のファッション都市4つのうちのひとつとされるようになりました。第2次世界大戦後から経済成長を続け、ローマやフィレンツェ、そしてトリノを超えて1900年代にはアルマーニやフェレ、ヴェルサーチェに代表されるイタリア最大のファッション都市としての地位を確立しました。
ミラノとファッションをつないでいるのはマーケティングやコミュニケーション、偉大な投資だけではありません。そこには歴史的な理由が存在します。ニューヨーク、ロンドン、パリ、そしてミラノと続いて開催されるファッションウィークを支える裏側には伝統的な職人の技が存在し、これこそがファッション都市へと成長したミラノの基盤なのです。
何世紀にも渡り、貴金属や皮革、紙などの工芸品を作る小さな工房は美の財産です。工芸品を今でも作り続ける職人の工房をめぐることは、素晴らしい体験へと導いてくれます。
職人の工房をめぐる旅
ファッションとデザイン、そして芸術品を作りだす歴史的な工房から「メイド・イン・イタリー」は生まれます。隠れた小さな工房を見出して尋ねることは容易ではありませんが、王道の観光コースとは異なる真の美を追求する旅となるでしょう。
ミラノの職人工房をめぐる旅は、特別なツアーです。グラン・ツアーという言葉も魅力的ですが、昔は若いボルゲーゼの英国人たちがこのようなツアーに参加しました。イタリアの芸術や建築を体感する旅として、いつの時代も注目されてきました。