「屠蘇」の漢字にも意味があります。「屠」はほふる、「蘇」は病をもたらす鬼、つまり鬼退治という意味があります。また「屠」は邪気をはらう、「蘇」には魂を目覚め蘇らせるなど、微妙に違う解釈もいくつかあります。
屠蘇は邪気を払い無病長寿を祈り、心身ともに改めようという願いを込めていただくお正月の大切なセレモニー酒です。
お正月にお屠蘇を飲む習慣は中国で始まったと言われています。これも諸説ありますが、三国時代の名医、華蛇(かだ)が考案したとの説が有力ですが、現在の中国ではこの習慣は一般的ではありません。日本には平安時代に伝わり、曽我天皇のころに宮中の正月行事として始められ、江戸時代には一般に広がりました。