ミラノの控えめな美しさは、真鍮製のインターホンと堅い木製のドアの後ろに隠れています。 それは一見すると見逃してしまうほど奥ゆかしい魅力です。それらは、アーチやタイル張りの床、大理石のベンチ、散歩の途中に偶然垣間見える中庭、古代の修道院の壁の後ろに隠れている静かな回廊などです。
かつては人里離れた修道院のエリアだったクアドリラテロ・デッラ・モーダの通りや、あるいはポルタ・ヴェネツィアとコルソ・マジェンタ地区には、19世紀の家族たちの暮らしを物語るフレスコ画の地下室があり、豪華な宮殿の壁は貴族たちが家宝を浪費する準備ができていることを示し、そして15世紀の僧侶たちの祈りを見守ってきた藤の花が残っています。
パラッツォ・アルキントの中庭
パラッツォ・アルキントは、1833年ごろに同名の伯爵によって建てられました。借金で賄っていたプロジェクトだったため、伯爵の死後、1864年には国に所有権が譲渡され、その後、女子の寄宿学校として使われました 。
宮殿には三つの中庭があります。建物に囲まれた中心には正方形の形をした中庭があり、ほかに2つの長方形の中庭もあります。すべては芝生、小川、そして今では水が乾いてしまった池のあるイギリス式庭園に囲まれています。
パラッツォ・モリッジャの中庭
好奇心旺盛な通行人の目からはひっそりと隠れたボルゴヌオヴォ通りの中庭は、ほとんどが個人の所有なのでほとんど自由にアクセスできません。ただ幸いなことにそのうちのひとつ、1775年にジュゼッペ・ピエルマリーニによって設計されたものはリソルジメント博物館があるパラッツォ・モリッジャが管理しています。